2009年6月28日日曜日

老いた壁掛け時計

 広島に転居した年(1964年)の初冬、えびす講の大売り出しで家内が壁掛け時計を買ってきた、木製で褐色の縁、飾りもなにも無い地味な時計だ。しかし当時としては最新技術の水晶発振方式で、その正確さには正直びっくりしたものである。
 あれから45年、この時計も相当くたぶれてきた。3年前のこと、どうしても動かなくなってしまった。電池を替えたり、叩いてみたりしたが動かない。諦めてとりあえず壁に戻しておいた、ところが、掛け方が悪かったのか突然落下してあちこちを損傷してしまった。もう駄目だ廃棄するしか無いと思ったが永年使っていて愛着もあり、セメダインを取り出して壊れた部分を接着しなおし汚れをよく落として壁に掛け直しておいた。すると不思議、なんと動き出したではないか。
 その後、1年に1度動かなくなる。電池を替え時間を合わせては起動、しかし1時間もすれば停止。また起動、それを1週間程度繰り返す、何べんも何べんも気が着く度に。そうするうちに根気に負けていつのまにか止まらずに動き出す。
 今年も先日また同じことを繰り返した。いま現在機嫌良く時を刻んでいる。
 もうお払い箱にしてもいいではないか、とも思うのだが45年も付き合っていると自分の人生に重ね合わせて、とても大切なものに思えてならない。
 私が動けなくなるのが早いか、この時計が早いか、ときどきそんなことを考えてしまう。

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